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気候変動への対応

気候変動問題に関する認識と基本方針

2015年12月国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)においてパリ協定が採択され、脱炭素社会へ世界全体が動き出しました。
気候変動の進行により、台風・豪雨の激甚化、熱波や干ばつの頻発、世界的な海面上昇の進行などの気象・気候災害の発生、拡大が予想されます。一方、気候変動を緩和するための全世界的な取り組みとして、温室効果ガスの排出削減に向けた枠組みの設定や排出規制の強化など、社会経済の脱炭素化への移行が予期されます。投資法人及び資産運用会社は、気候変動の進行は自然環境と社会構造に変化をもたらし、投資法人の事業に影響を与える可能性があると認識しています。この認識のもと、投資法人の持続可能かつ安定的な収益を長期的に確保するために、温室効果ガス排出の削減に継続的に取り組み気候変動の緩和に貢献するとともに、気候変動がもたらすリスク・機会について識別・評価・管理を行い、事業の対応力(レジリエンス)向上に努めてまいります。

気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同

資産運用会社は、気候関連課題に関する情報開示を推進するため、2022年2月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)提言への賛同を表明しました。
TCFDは、気候変動が世界経済にとって深刻なリスクであるとし、企業等に対して「ガバナンス」「戦略」「指標と目標」「リスク管理」について把握・開示を推奨する提言を公表しています。

TCFD提言においては以下の項目について開示する事が推奨されています。

ガバナンス 気候関連リスク及び機会に関する当該組織のガバナンス
戦略 組織の事業・戦略・財務計画に対して気候関連リスク及び機会が与える実際の影響及び潜在的な影響
リスク管理 気候関連リスクを組織が識別・評価・管理するプロセス
指標と目標 気候関連リスク及び機会を評価・管理するための指標と目標

ガバナンス

資産運用会社は、気候変動への対応を含むサステナビリティに関する方針を公表(https://www.mfia.co.jp/sas_policy.html)しており、当該方針の具体的実践を目的としてサステナビリティ推進体制規程(以下、「推進体制規程」)及び気候変動ポリシーを定めています。資産運用会社は、推進体制規程に基づく体制により、気候変動への対応を含むサステナビリティ推進活動を戦略的・組織的に実践しています。

詳細については、「サステナビリティ方針」のページをご参照ください。

戦略

資産運用会社は、将来の気候変動が投資法人の事業へ与える影響について、TCFD提言に沿ってシナリオ分析を実施し、外部環境の変化と、事業リスク及び機会への対応を検討しました。

分析の範囲及び参照した外部シナリオ

今回行ったシナリオ分析においては投資法人が2022年12月末時点で保有する資産を対象としました。
シナリオ分析にあたっては、各国際機関等が公表している将来的な気候予測を主な情報源として分析を行いました。参照した主な情報源は下表の通りです。

シナリオ 移行 物理
4℃ IEA(国際エネルギー機関)WEO2020 STEPS IPCC第5次報告書 IPCC RCP8.5
1.5℃ IEA World Energy Outlook2020 NZE2050 IPCC第5次報告書 IPCC RCP2.6

各シナリオにおいて想定される世界像

各シナリオでは以下のような世界観を想定しています。

4℃シナリオ

脱炭素社会を実現するための厳しい規制や税制等は実施されず、温室効果ガスの排出量が増加を続けることを前提としています。「物理リスク」と呼ばれる物件に損害を生じさせるリスクへの対応が必要となるシナリオです。

1.5℃シナリオ

1.5℃シナリオは、脱炭素社会を実現するための厳しい規制及び税制等が実施されることで、温室効果ガスの排出が削減傾向となることを前提としており、「移行リスク」と呼ばれる脱炭素社会を実現する過程で生じるリスクへの対応が必要となるシナリオです。

リスク及び機会の特定と財務的影響の検証ならびに対応する取り組み

資産運用会社は、シナリオ分析を踏まえて投資法人の事業に影響を与え得るリスクと機会を特定し、その発生可能性や財務的影響に加え、特定された事象に対する対応策について、分析・評価しています。

リスク管理

資産運用会社は、前項のプロセスに基づき優先的に対応することを決定した、重要な気候関連リスクと機会の要因について、次の通り管理プロセスを定め、リスクの軽減と機会の実現に取り組みます。

  • 気候関連課題に係る最高責任者は、サステナビリティ委員会で審議された、事業・財務計画上重要な優先順位の高い気候関連のリスク及び機会について、対応担当部署又は担当者を指定し、その対策案の策定を指示します。
  • 指定された担当部署あるいは担当者が策定する対策案は、その内容に応じて、適切な手続きを通じて審議の上、実行されるものとします。
  • 気候関連課題に係る最高責任者は、事業・財務計画上重要な気候関連リスクを既存の全社リスク管理プログラムにおいても考慮するよう指示します。

指標と目標

資産運用会社及び投資法人は、気候変動に代表される環境課題の解決が投資法人の持続的な事業とその実現に向けた事業戦略において重要な経営課題であると認識しています。こうした認識のもと、資産運用会社は投資法人の資産運用に当たり、低環境負荷物件への投資と、保有物件における環境・省エネルギー対策等の運用を通じたエネルギー利用の効率化とGHG排出量の低減に取り組み、低環境負荷ポートフォリオの構築を目指しています。
エネルギー関連消費量削減のための推進体制とPDCAサイクルを構築しており、エネルギー消費量、温室効果ガス(GHG)排出量、水消費量、廃棄物発生量については、削減目標を設定し、不動産ポートフォリオにおける実績を継続的に把握し、目標値に対する達成度を測っていきます。それぞれの削減指標と目標および実績については、ログイン後、「環境パフォーマンス」のページをご参照ください。

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